広報・PRの仕事内容は?未経験からの転職方法や必要スキル/資格・向いてる人など解説

企画職

キャリアJUMPは、あらゆる職業について徹底解説するいわば『職業図鑑』です。この記事で紹介する広告・PRは、企業の商品やサービス、ビジネスプランなどをアピールして知名度やイメージアップ、販促などを行ういわば企業の「顔」のような仕事です。大勢の人の目に入る仕事ができたり、PRを行った結果企業の知名度が上がったりすることから、会社にとって非常に重要な業種と言えます。この記事では、広報・PRのお仕事を紹介いたします。

広報・PRの仕事は[社外広報・社内広報]に分かれる

広報・PRの仕事は大きく分けて社外広報と社内広報の2つに分けられます。先程紹介した外部向けのPR活動は、社内の商品や活動内容を宣伝する社外広報のうちの宣伝広報[CSR]にあたります。他にも株主や投資家向けの広報活動を行う[IR]は、企業の財務状況や経営戦略、事業展開、役員の交代など、投資判断に関連する情報を正確に伝えるのが仕事です。

社内広報とは主に従業員に向けて情報発信や社内向けのイベント企画などを行う業務で、従業員の会社に対する情報共有を行うポジションです。広報・PRという仕事は華やかなイメージが持たれがちですが、それはごく一部です。広報・PRはこのようにさまざまな領域で活躍しており、どれも会社のイメージにつながる重要な役割を果たしています。

広報・PRの仕事内容を大まかに紹介

☑社外広報の場合
・SNSやウェブ上で社内製品・事業内容の配信・広報
・株主や顧客とのコミュニケーションで信頼関係の構築
・社外向けイベントの企画
・IRの場合、財務状況や経営戦略の調査・管理
☑社内広報の場合
・社内報やメールでの情報共有
・社内で共有すべき情報の収集・取材
・ウェブやオンライン動画の撮影・作成

このように、広報・PRを行う相手は異なるものの、目的や手段はある程度同じことがわかりますよね。既存や潜在顧客、株主などあらゆるステークホルダーに向けて、企業の知名度や好感度を高めるためさまざまな広報活動を行っています

未経験でも広報・PR職に転職できる?

結論、広報・PRに未経験から転職することは可能です。広報・PRは人気の職種で需要も高まってきていますが、それでも募集人数が少なく倍率は高いということを覚えておきましょう。20代中盤までならポテンシャル採用が狙えますが、30代に近いまたは過ぎている方やアピールできる資格やスキルが無い方はやや難易度が高くなることが予想されます。

では、そんな広報・PRへの転職を成功させるために求められるスキルや資格などを紹介します。まだこれらに当てはまらないという方でも、焦る必要はありません。今からできることから始めて、合格をつかみ取りましょう。

広報・PRが向いている・素質があるのはこんな人!

・人と話すのが好きな人
・人に何かをおすすめする・紹介するのが得意な人
・柔軟な発想ができる人

広報・PRの業務では、とにかくたくさんの人と関わります。メディアや顧客、同業者などとの良好な関係を築くことが求められるため、人々と接するのが好きで良好な人間関係を維持できるスキルを持っている人に向いています

また他人に物事を勧めるのが得意な人は、相手の立場やニーズに合わせて自分の意見や提案を説得力を持って伝える能力があります。広告・PR職ではターゲットとなる顧客のニーズや感情を理解し、興味関心を引きつつ必要なメッセージを届けることが求められるため、人に何かを勧めるのが得意という人は広告・PR職にぴったりです。

広報・PRに活かせる・有利な資格

広報・PRには実は必要な資格はありませんしかし、中途採用での転職を目指す人にとっては、本当に何もいらないの?と不安になってしまいますよね。ここでは、広報・PRに転職する際多少有利になる資格と、広報・PR職に就いている人ががさらなるキャリアアップのために転職後取得されている主な資格を紹介します。

IRを目指すなら[経営分野の資格]がおすすめ

資格名特徴資格内容広報・PRへの価値
中小企業診断士企業の経営に関する幅広い知識を扱う。中小企業の経営知識を習得でき、IRで必要な知識を学べる。法務、経済学、財務、会計、生産管理、店舗運営 、人事、マーケティングなど広報戦略の企画と実行において、経営戦略の理解が役立つ 。また財務情報を解釈できるため、投資家向けのコミュニケーションが取りやすい
日商簿記検定会社の経営状況を理解し、財務情報を読み解く能力を養える。取得人口が多く、3級までなら難易度が低め。貸借対照表、損益計算書の理解などIRにおいて財務データを広報材料として活用し、企業の安定性を強調できる。投資家向けの情報提供において信頼性が高まる。
マーケティング・ビジネス実務検定マーケティング知識を実務レベルで習得できる。経営者にとって競争力を高める知識が身に付き、難易度は少し高め。基礎レベルのマーケティング、マーケティング戦略の運用などターゲット層への効果的なメッセージ設計と配信がしやすくなる。ブランドの強化と市場競争の向上が期待できる。

マーケティング、ジャーナリズム、ビジネスなどの学位は広報・PRの仕事に直結しています。特にIRの場合、企業の経営状況や株・投資についての理解力が深いことは前提となるため、転職の時点で取得しておくのがおすすめです。

広報物のクオリティが担保される[WEBデザイナー]

Webデザイナー検定はWeb制作に関する知識を評価する資格試験で、Webサイトのコンセプトから運用までの全工程に関する知識が問われます。ベーシックとエキスパートの2つのコースがあり、ベーシックは業界未経験者でも合格しやすい傾向にあります。

この資格は広報職においても推奨されており、Webデザインに関する知識を持つことで、特に企業のウェブ広報活動を効果的にサポートできる能力を高めることができます。ウェブサイトは広報活動の重要なツールの一つのため、Webデザインのスキルを持つことは広報職において有益です。

必要な知識がピンポイントで身に付く[PRプランナー資格認定制度]

PRプランナーとは広告に関するさまざまな専門知識が必要とされる資格です。レスリリースの作成やメディアとの関係構築、イベントの企画・運営、危機管理などの専門性がアピールできるため、広告・PR業界を志望するなら持っていると有利です。

さらに近年では常に新しい技術やメディアがどんどん誕生しているため、新しいことを敏感に取り入れ、適応できる能力が広報・PRには求められます。人々の注目を引く魅力的なPRを考えるためには、あらゆる分野において創造的な思考ができる人が向いています。

広報・PRの平均年収はどのくらい?

年代・役職別の平均年収

広報・PR担当者の平均年収は20代で300万円〜400万円程度、30代で450万円〜500万円程度、40代で500万円〜550万円程度、50代で550万円〜600万円程度です。また課長クラスでは650万円程度、部長クラスでは700万円程度です。さらに経験を積み重要な役職に就くと、それ以上の年収が見込まれます。

これらは2023年7月時点の情報で、一般的な傾向を示すもののため、具体的な年収はその人の能力や職務内容、就業する企業の規模などにより大きく変動します。

出典

広報・PRで培ったスキルを活かせるキャリアパス

広報・PR職は通常一般企業の部署として設置してあり、専門職として数十年にわたり従事できることは少ないです。広報・PR職として数年働いた後は、関連性の高い広告・宣伝部や販売促進部に異動するケースは一般的です。ここでは、広報・PR職で培ったスキルを活かしつつより専門色が強く魅力的なキャリアパスを紹介していきます。

より多くの利益を追求したいなら[広告運用]

広告運用は、自社メディアのコンテンツを利用して広告戦略の立案やデジタル広告プラットフォームを活用し、企業の広告費の効果を最適化する職業です。広告運用のキャリアは、広報・PRで培ったスキルをそのまま活かしながら収益を最大化します。社内広報を務めたのち、社外に広く発信して利益を追求したいという方におすすめです。

柔軟でユニークな仕事がしたいなら[SNSマーケター]

SNSマーケターは、あらゆるソーシャルメディア上で「企業アカウント」を運用し、ブランドの認知度や好感度を高めて利益に還元する仕事です。ユーザーや他の企業アカウントとフレンドリーに会話を行ったりSNS上でクイズや投票企画を行ったりと独創的なコンテンツ戦略やコミュニティ管理を通じて、見る人の興味関心を引くマーケティングを行っています。

広報・PRに関する疑問をQ&Aで紹介!

Q.広報・PRと広告の違いは何?

まず、広報とPRはほぼ同じ活動として捉えられています。どちらも情報発信を通じて利害関係者との良好な関係を築くことが目的で、企業自体の知名度や理解度を深めるために行われており、ここでは大きな利益を獲得しようという動きはあまりありません。一方、広告は商品やサービスを多くの人に宣伝するための手法で、これにより商品や事業が上手くいくかどうかが大きく左右されます。広報・PRに比べるとかかるコストも増え、大掛かりなプロジェクトとなることが多いです。

このように、広報とPRは情報発信活動であり、広告は宣伝のための制作活動として区別されます。

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