MOSは役に立つ資格?活かせる仕事や簡単に取得する方法を紹介

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「MOS資格は簡単って聞くから、転職の役に立たなさそう…。」「取るメリットは本当にあるの?」など、MOS資格に関して不安要素がある方は多いですよね。この記事では、MOS資格は受ける価値がある資格なのか、合格すると具体的にどのように役に立つのかなどを解説していきます。この記事を最後まで読めば、きっと新しい未来の選択肢が見えてきます

まずMOS資格とは?

「MOS(モス)」はMicrosoft Office Specialistの略で、パソコンスキルが証明できる資格としてもっとも有名な資格です。ExcelやWord、PowerPoint、Access、Outlookの5つのOfficeソフトを扱えるスキルを証明する国内外での知名度が高い資格で、実施される試験の基準が多くの国で共通していることから海外にも通用する資格として人気です。世界レベルで通用する資格は実はそう多くなく、日本でも学生や社会人など幅広い層が受験しているMOS資格は、国内の受験者累計数は500万人を超える注目の資格です。

MOS資格の概要を紹介


MOS(Microsoft Office Specialist)には現在365、2019、2016など3つのバージョンがあり、試験の出題形式が異なります。MOS2016はシンプルな問題が多く、1回の試験に複数のプロジェクトがあります。MOS2019、365はマルチプロジェクト形式で、バージョンは以前スペシャリストと呼ばれていた一般レベルは「Associate(アソシエイト)」となり、上級レベル「Expert(エキスパート)」との2つに分かれます。

アソシエイトとエキスパートにはレベルの違いはなく、MOS2019とMOS365において一般レベル(アソシエイト)の4科目(Word、Excel、PowerPoint、Outlook)のうち3科目を合格すれば、MOS Associateの認定書が発行されます。エキスパートはMOS Associateの上にある資格で、上級レベル(エキスパート)に該当するWord、Excelの試験に合格するとMOSExpertの認定証が発行されます。

合格率はおよそ6~8割!合格率が高い理由は?

MOS資格の合格率は公式で発表されているものではありませんが、一般的にアソシエイト試験は8割程度、エキスパート試験は6割程度と言われています。難易度が高めのエキスパートでも6割を超える高い合格率が予想されている理由は、短い期間で何度も受験できる点にあります。受験できる頻度は、月1回程度の定期全国一斉試験、さらに最寄りの会場でほぼ毎日開催されている随時試験の2つがあるため、落ちてしまったとしてもすぐに受験し直せ、高いモチベーションを保ったまま受験ができます。

さらに試験後すぐにPCに結果が表示されるため、試験結果を待つことなくすぐ次の勉強に気持ちを切り替えられるのもメリットの1つです。こうした気軽さから、多くの人に受験されている人気の資格と言えそうです。

MOS資格が役に立たない・不利と言われてしまう理由

MOS資格は、高い合格率や学生でも合格が狙える点で、確かに難しい資格とは言えなさそうです。役に立たないと思われてしまいがちです。

MOSは実用性の高い資格!持っていて損はない

MOS(Microsoft Office Specialist)は現代の職場では不可欠なマイクロソフトの技能を証明できる資格であり、勉強して無駄になることは一切ありません

そんなMOS資格の魅力は、資格取得に必要な時間と労力が比較的少ないことです。初心者でも1ヵ月から数ヵ月の勉強で合格でき、さらに受験会場や日程も非常に融通が利くため思い立ったらすぐに行動に移しやすい資格でしょう。その気軽さと有用性があってもまだまだMOS資格を取得している人は少ないため、持っていること自体が「オフィスソフトの知識を確実に身につけている」証明となります。

ただし、ただMOS資格を持っていること自体がアピールポイントになると認識するのは危険です。MOS資格を取得するまでの理由や努力の課程、MOS資格取得で培ったスキルを活かした実績を作っておくと、自分の市場価値をさらに上げられる武器になるでしょう。

MOS資格が必要ない人の特徴

そうはいっても、やはり誰に対してもプラスになる資格とは言いにくいでしょう。MOS資格を必要ない・役に立たないと感じる人の特徴は以下の通りです。

☑パソコンやオフィスソフトを仕事で全く使わない人
☑より難易度の高い資格を所持している人
☑履歴書に書くことが他にたくさんある人

このように仕事でオフィスソフトを使わない人はもちろんのこと、履歴書にアピールするポイントが他にたくさんある人にとって、MOS資格を書くことでスペースが圧迫されてしまうことがデメリットになってしまいます。MOS資格は比較的簡単な資格のため、より難易度の高い資格があればそちらの方を書いておきたいですよね。

しかしそうではない限り、「オフィスソフトの扱いが一定の国際基準をクリアしている」という証明が得られるMOS資格は、転職においても有利に働くでしょう。採用の際にプラスになるだけでなく、仕事の幅が広がったり自信に繋がったりとメリットはたくさんあります。

MOS資格取得で培ったスキルを活かせる仕事

MOS資格では基本的なPCスキルを磨けることから、さまざまな職種や仕事で活用できるでしょう。以下では、そんなMOS資格を活かせる職種を紹介します。

経理・総務など[オフィスでの事務職]

経理や総務の仕事の他一般職などと言われる事務職では、ExcelやWordなどのオフィスソフトを使用する機会が頻繁にあります。MOS資格を持っていることで効率的な業務処理が可能となり、特に簡単な事務作業がメインの職種の場合は即戦力としての採用も目指せます。

また、特に大手企業の事務職などは未経験者での転職が難しい事務職もありますが、MOS資格を持っていることで一定のPCスキルを持っていると評価してもらえる可能性が高まるでしょう。

☑合格者の声
MOSの合格から、2カ月ほどの転職活動を経て、現在は事務職に従事しています。私が希望していた勤務エリアは、事務の求人倍率が高く、未経験だと採用されにくいと言われていましたが、今回、採用が決まった会社では、この資格を取得していたことで“基本的なパソコンスキルは身につけている”と思っていただけたみたいです。もちろん、資格がなくてもパソコンを使える人は多いかと思いますが、資格を取得することで自分のスキルを証明することはできると思うので、取得しておいて損はないと思います。
出典

プレゼンや資料作成の幅が広げられる[営業職]

一見PCスキルがそこまで重要ではなさそうな営業職でも、WordやPowerPointを活用した提案資料の作成やプレゼンテーションが必要になります。MOS資格を取得することにより、これら事務所業に割く時間が削減できたり質の良い資料が作れるようになったりと、営業職における大きなメリットに繋がります。

☑合格者の声
何よりも良かったのは、仕事をするときの情報処理能力が上がったことです。現在のデスクワークで、かなりのウェイトを占めているのはExcelを使った業務ですし、異動当初はぎこちなかったと思いますが、いまでは膨大な量のデータをスムーズに処理できるようになりました。また、MOSの勉強で習得した便利なやり方を周りのみんなと共有したところ、全体の処理能力アップにもつながるなど、スキルアップが新しい部署に慣れるきっかけにもなりました。
出典

弁護士や税理士などの[専門職]

弁護士や税理士、専門職の方々もMOS資格が有用です。官公庁提出書類やデータ管理にExcelやWordが使われ、MOS資格を持つことで業務効率が向上します。仕事にPCを使用した事務作業が含まれる仕事は多く、仕事の効率化を図るために専門職においてもMOS資格取得は非常に有利に働きます。また、特に海外の専門職ではExcelの高度なスキルが求められることが当たり前になってきています。恥ずかしい思いをする前に、MOS資格の取得を目指してみませんか?

☑合格者の声
新たに知り得た知識をすぐに業務に活用できることです。「ExcelそのものをデータベースのようにしてCUBE関数で利用する」「財務関数とピボットテーブルを組み合わせてデリバティブ分析を実施する」等々、チャレンジしてみたいことが次々と思い浮かびました。…現在、私が所属するイタリア系の金融機関では、Excelを高度に使いこなせないと業務の効率化に支障が生じ、さまざまな数値やデータ解析のための基本的な分析ソフトとして、Excelの利活用は評価されるものではなく、できて当然のことと考えられています。…自分のスキルも定期的に更新し、財務分析/デリバティブ計算/企業価値評価などの経営戦略や投資分析に関わるExcel分析に活用していきたいと考えています。
出典

MOS資格は、さまざまな職種でスキル向上とキャリアの発展に貢献する価値のある資格と言えます。しかしMOS資格は持っているだけではこれらの職種に転職する際のアピールポイントにはなりにくくMOS資格を勉強した経緯やMOS資格で学んだ知識を活かした経験、実績などを説明できるようになると、これらに有利に転職できる可能性が上がっていくでしょう。

組み合わせて取得するならこの資格もおすすめ!

エンジニア職などに活用できる[ITパスポート]

MOS資格とよく比較される資格に、ITパスポートがあります。ITパスポートは国家資格で、ITを活用する新社会人や現役の社会人向けの資格で、MOS資格よりもこちらの方が暗記や専門知識の比重が大きく、エンジニア職を目指す方に特におすすめです。

組み合わせて取得することでPCに関して実用性の高いスキルが一定あるとみなされ、転職で有利に働くでしょう。

データ分析に強い[ビジネス統計スペシャリスト]

ビジネス統計スペシャリスト資格はデータ分析に強く、特にwebマーケターやSNSマーケターなどにおいて必要不可欠なスキルが身に付きます。確率分布や仮説検定、推定などの統計知識と、コンピューターを用いたデータ分析のスキルが求められ、転職時においても高い評価を受けるでしょう。

ビジネス統計スペシャリスト試験ではデータ分析の実務的な部分に焦点を当て、Excelを使ったデータ分析技能や分析結果を正確に理解して応用できる能力が重要視されます。MOS資格と組み合わせてビジネス統計スペシャリスト資格を取得し、データ分析のスキルを高めるのが有効です。

ワンランクレベルの高い[基本情報技術者]

基本情報技術者試験は、IT業界で仕事をするエンジニア職などに必要な基礎的な知識とスキルが評価される国家資格です。この試験はアルゴリズム理解やプログラム作成スキルなどのIT基本スキルを測定し、Excelのような一般的なツールの使用も含まれています。試験の出題範囲は広範囲で、プロジェクトリーダーやシステム開発者としての役割に関連した内容が含まれています。基本情報技術者試験はIT業界でのキャリア構築に役立つ国家資格でありその難易度は高めで、入門レベルのMOS資格やITパスポートとはワンランク難易度の高い資格です。

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